ならら(その2)奇跡、の巻

いよいよ飛鳥攻め。
飛鳥っていえば、聖徳太子とか、高松塚古墳とか、
酒船石とかの飛鳥です。


レンタル自転車で回ろうと計画していた我々は、
満員の電車から降りるとダッシュでレンタル自転車屋へ。
店の前には行列が出来ており、しかも、ぜ〜んぶ貸し出し中。
誰か返却しなきゃどうにもできんってんで、
列は1人減り、2人減り、ついに我々のみに。
しばらく待ってみたけど埒があかんので、
とりあえず歩いて近場へ行ってみようかと店を離れ、駅前の交差点で
信号待ちをしていたその時、向こうにレンタル自転車に乗った家族がっ!


もしかしてもしかすると! と慌てて店に戻って並び直し。
幸いにして並んでる人はおらず、ちらほらいる人も自転車がないのを
聞いて店を去っているところ。


で、待つこと数分。さっきの家族が自転車を返しにやってきました!
う〜ん、奇跡的巡り合わせ!
こうして無事、自転車に乗って飛鳥路へ。


涼しい風を受けながら、濃い緑と古い町並みの田舎道を激走です。


高松塚壁画館で彩色壁画を眺め、鬼の俎〜亀石〜酒船石と石像物を流し、
辿り着いたのは飛鳥寺。ここには日本最古と言われる大仏「飛鳥大仏」を
見ることができます。なんつっても出来たのが609年ってんだから
古いよね。法隆寺釈迦三尊像に似てるな〜って思ってたら、どうやら
同じ人が作ったようです。なるほど。


飛鳥資料館を見学し、途中イタリアンの店でカツサンド食って
橿原考古学研究所附属博物館へ。
ここで、入り口で前に並んでいた家族が
「ここに三角縁神獣鏡ありますか」って職員に聞いてる。
話を聞くに、どうやらドラマ「鹿男あをによし」を見て来たようだ。
視聴率は振るわなかったようだけど、あれ見て来る人もいるんだねぇ。


でもあのドラマで出てきたのはここじゃないですよ〜。


この日は「はにわ人と動物たち」って展示やってて、
埴輪埴輪のてんこ盛りでした。デカイのから小さいのまで、
昔の人はよく作ったもんだ。常設展もなかなか充実していて、ここは
見応えアリ。


夜は奈良町散歩。奈良旅行で何が楽しいって、
奈良町のほっそい道を、あてどもなくグルグル散歩するのが大好きなのです。
昔ながらの飲み屋や銭湯に加え、最近は雑貨屋やカフェが激増しており、
あっちこっちに色んな店が。道幅1メートルくらいの細い露地に
入り込んだりしてぶらぶら歩いて回り、
最後は興福寺でライトアップされた五重塔の横に寝っ転がって
星なぞを眺めておりました。


猿沢池に映る五重塔